アンティークジュエリーにとても詳しい方は相当ご存じであるイギリスのホールマーク。
ホールマークってご存じですか?
ホールマークとはillum(イルム)では「刻印」と記載していますが、
今日はこちらのホールマークについてお届けしていきます。
ホールマークとは?
”
各国の造幣局など信用が置ける機関がプラチナ、金、銀等の貴金属で作られた製品の純度を証明する打刻で、貴金属製品の品位記号である。
”
引用:「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」
と書かれています。
つまり、貴金属の種類や純度(金位)、証明した機関、年代やメーカーなどを表すマークのことです。
アンティークやヴィンテージジュエリーでは、
イギリスではリングの内側やブローチの後ろの留め具の部分など「金位」「年号」「証明した機関」「メーカー」などの刻印がされます。
フランスではジュエリーの外側に刻印がされていることもあります。
👆小さいですが、シャンクにマークの刻印
アンティークジュエリーのホールマークとは?
アンティークジュエリーにホールマークが全てついているか、というとそういうわけではなさそうです。
その理由は様々だそうですが、金位だけが刻印されているものもあります。
もともとホールマークが全く入っていないアンティークジュエリー、
永く愛されてきたことによる擦れなどで薄れてしまった、
サイズ直しにより刻印が消えている、
刻印が打てない他の理由があった、
などで古いものは刻印がない場合もあります。
知っておきたいホールマークの金位
金位とは金の品位を表します。
日本でも18金、24金とよく聞かれると思いますが、同じように24分率で金を表示されています。
ちなみに金位は以下の通りです。
金位 |
ホールマークにある数字 |
22金(22K) |
916 |
18金(18ct・18K) |
750 |
15金(15ct・15K) |
625 |
14金(14ct・14K) |
585 |
10金(10ct・10K) |
420 |
9金(9ct・9K) |
375 |
イギリスの場合には主に「ct」が使われています。
アメリカなどでは「k」のマークを使われていますね。
ホールマークにあるこの数字はなんだろう?と思ったらそれは金位の数字ですので、目安にしてみてくださいね。
貴重な15ctゴールドの金位
ちなみに15金は1932年に廃止されています。
アンティークマニアは詳しいと思いますが、
15ctもしくは”625”と刻印された金位はもう今は造られることのない金位なのです。
だから15ctのジュエリーを見つけるたびに、心がワクワクしてしまいます。
当店でも人気が高いのはやはり15ctのお品です。
検査機関のホールマーク
アッセイ・オフィス・マークなど、機関によってマークが異なります。
年代のホールマーク
イギリスのアンティークジュエリーのなかで年代の刻印が入っていることもありますが、全てのジュエリーに入っているわけではありません。
それは法律で制定されたホールマーク免除の規定が関係しているようです。
モーニングリングやウェディングリングは刻印が必要だったようですが、
装飾の細かなジュエリー様々な素材と合わせたジュエリーについては、免除されることもあったようです。
年代のホールマークは「デート・レター・マーク」と呼ばれています。
基本的にはアルファベットの小文字、大文字で記載されていることが多いです。
これは非常に見分けが難しく、店主である私もディーラーさんに細かく聞いて教えてもらったりしています。
ホールマークのことが少しでもわかるとアンティークやヴィンテージジュエリーを持つことがさらに楽しなります。
刻印された時代やメッセージがどんなものだったのかを想像するだけで、
胸がキュンとしたり、心が温かくなったり、
どれだけの人の手を経て愛されて、そしてここに辿り着いたんだろう。
そんなことを想うだけでも、非日常生活に引き込まれ、手元や胸元を見るだけでも癒されてしまいます。
どうぞみなさんもホールマークについてぜひ楽しんでみてくださいね。